重粒子線治療のメリットと原理、および適用

重粒子線治療とは

重粒子(炭素イオン)線を使った放射線治療です。
放射線の中で電子より重いものを粒子線、ヘリウムイオン線より重いものを重粒子線と呼びます。重粒子線治療とは、この重粒子線(炭素イオン)を活用した放射線治療です。

重粒子線治療の原理PDFにリンク

重粒子線治療のメリット

  • 痛みを伴わない
  • 高齢者にも適用できる
  • 早期なら根治可能
  • X線では治療困難な、深部がんにもてきようできる。
  • 社会復帰までの期間が短い

早期から中期のがんに対して行われる治療の一つに外科手術があります。これはがん病巣を直接取り出すため、根治性(完全に治すこと)が高い治療法です。ただし、体の一部を切除するために、部位の形を変え、機能も低下させる可能性があります。

体外からの部位照射で治療する重粒子線治療は、「切らない」治療とも言え、メスによる痛みや体への負担が少ないのも特徴です。従来の放射線治療とも比べても副作用があまりありません。

重粒子線治療では、がん病巣の形や位置(深さ)に合わせた照射ができるため、その他の正常な器官への影響を抑えます。

期待される効果のがんPDFにリンク

重粒子線治療紹介動画

粒子線がん相談クリニックの紹介(提携医療機関)

重粒子線治療の相談ができるクリニック

重粒子線治療ができる医療機関は全国的にも限られています。また、重粒子線治療の詳細について答えられる専門的な知識を持ったスタッフが、多くの医療機関にいるとは必ずしも限りません。

施設によってはも治療の対象となる疾患が異なります。そのため、重粒子線治療専門の相談クリニックである、粒子線がん相談クリニックでの適用可否判断(セカンドオピニオン)を行います。

患者さんの「専門スタッフに相談したい」「セカンドオピニオンが欲しい」などのご要望に応えます。

●以下の対応を行います。

  • セカンドオピニオン、スクリーニングにより重粒子線治療適用判断を行い、国内の重粒子線治療施設を紹介いたします。
  • 再検査が必要な場合は、当クリニックの2階にある健康医学協会東都クリニックでPET-CT、MRI、CT等の検査が行えます。
  • 重粒子線治療適用判断の結果をお知らせする書類を希望により作成します。ご要望があれば、日本の他の医療機関への相談を応じます。

院長紹介

辻井 博彦院長
(独)放射線医学総合研究所 前理事・フェロー
1968年:北海道大学医学部卒業
1990年: 筑波大学臨床医学系教授(陽子線医学利用研究センター長)
群馬大学医学部客員教授
 

重粒子線相談クリニックの医師紹介はこちらのPDF

粒子線治療に関する問い合わせ にリンク

重粒子線治療施設

2021年9月現在、日本国内において7箇所の重粒子治療施設があります。

いずれも、治療の適応には条件があり、すべての「がん」が重粒子治療の対象になるわけではなく、 対象となる疾患も、病気や患者さんの健康状態により異なります。